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zoom RSS 【日経サイエンス 12月号 大選択 地球の未来 2050年をどう切り開くか】

<<   作成日時 : 2005/11/05 09:15   >>

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いつもは内容によっては読むのがつらいこともある硬めの科学雑誌です。今回は”大選択 地球の未来 2050年をどう切り開くか”という特集で、人類が現在直面している問題とその解決について特集されています。人口の増大がこのまま続けば全人類を養うのに十分な食料生産は可能なのだろうか、先進国の人間と同じような生活を途上国の人間もすることで環境破壊も進むのではないか、そうすると結局人類は滅亡するのではないだろうか、といったことが問題とされます。今号の内容は、いつもに比べればわかりやすいと思います。毛嫌いしていた方々にも、お勧め。温暖化や貧困の問題を考える方には是非読んで頂きたいと思います。

内容としては、1.現在の構造変化を理解すること(人口の問題。都市と農村に住む人口のバランスや年齢構成など。)、2.ミレニアム開発目標の達成(国連が掲げた貧困と不平等を減らすための数値目標)、3.貧しい農家に低コストの灌漑システムを提供する、4.重要な生息地域の保全、5.化石燃料からの脱却、6.健康を守る社会体制の強化、7.低成長に備える、8.より合理的な優先順位付け、といったことについての論文が並びます。

貧困の問題について少し詳しく。米国のサハラ以南のアフリカに対する援助額が年間20〜40億ドル(p50)ですが、アフリカ人1人当たりにすると3〜6ドル程度。そのほとんどがコンサルタントに入る技術協力費、飢饉時の緊急食糧援助、未払い債務の帳消しに充てられ、保健や栄養、食糧生産、輸送などの改善に役立つシステムに対してはほとんど振り向けられていなかったと書かれています(p50〜51)。保健、教育、水、衛生、食糧生産、道路といった基本的ニーズを満たすものに対して援助することで、最低生活水準ぎりぎりの生活をしている人々に所得増加、貯蓄、技術流入という好循環が実現できる、逆に、こうした投資を行わないと豊かな国々はほとんど無期限に緊急援助の提供を求められることになり、飢饉や疫病、地域紛争、テロリストの温床拡大などの慢性的な政治不安や人道上の深刻な危機、安全保障リスクにさらされると書かれています(p50)。なるほど。その場しのぎではなく、将来につながる援助が大切ですね。

”小さな農地の大きな可能性”という論文では、ダムを作るよりペダル式ポンプの方がバングラディシュには適していたことが述べられています。費用も安く、効果もあったことが示されており、援助は金額だけではないと考えさせられます。また、”重要なステップは、第三世界の起業家のエネルギーを引き出すこと(p60)”で、援助に頼りきりにしないことが大切なのでしょう。自立への援助というわけですね。

他にも、持続可能な経済の問題、炭素市場、資源保護のための市場原理の導入などが解説されています。

具体的に問題解決しようと様々な立場の方が努力されていることがわかります。私たち一人一人も、考えていく必要がある問題だと思います。

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