三余亭

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zoom RSS 【不正行為があった疑いのある2論文に関する調査報告書 大阪大学大学院生命機能研究科 研究公正委員会】

<<   作成日時 : 2006/09/28 01:42   >>

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大阪大学大学院生命機能研究科で捏造があり、研究公正委員会からの報告書がでました。不正行為があった疑いのある2論文に関する調査報告書と題されています。こちらからダウンロードできます。

捏造を申し立てた助手の方が自殺されたというニュースから、この事件のことを知りました。最初は助手が自殺としかニュースが流れず、自殺された方の所属が以前の記事で触れたのと同じ大阪大学大学院生命機能研究科であり、もしや前の記事で問題にした事件の関係者が自殺されたのだとしたら、それは自分も一因かもしれないと、大変嫌な気分でした。結局、以前の捏造事件とは無関係の方で、私の早とちりだったのですが。その後捏造事件との関連が報道され、事件のことを知ることができました。

それにしても捏造を告発した人間が自殺というのは尋常ではありません。公式には自殺の原因が捏造の告発とは関係があるとは言えないようですが、かなりのストレスがかかった状態でしょうから、うつ病になって自殺ということも可能性としてはあると思います。(いわゆるアカハラがあったかどうか、ちょっとはっきりしないので、その点は保留ですが、あったなら捏造以外にも教授は責められるべきだと思います。)この一件がストレスとなってうつ病となり自殺ということであれば、助手の方はこの事件の犠牲者です。ご冥福をお祈りいたします。

この事件を知った当初は、自殺は自分も一因なのではと、早とちりでしたが大変嫌な気分になり、前に捏造事件で厳しいことを書いたにもかかわらず今回の件には何も触れないというのもどうかと思いながらも、なかなか書けないでいました。

そうこうしているうちにこの捏造事件の報告書が作成され、それを読ませていただきました。いろいろ思うところがありました。また何かあると嫌な思いをしそうですが、前に捏造に触れた以上、今回の件を触れないわけにもいかないような気がするので書きます。

捏造の手法は良くわかりました。報告書の11ページから13ページ、18ページから25ページにかけて具体的に解説されています。捏造については、委員会のおっしゃる通りなのだろうと思いました。フォトショップを使えば、簡単にとは言いませんがちょっと頑張れば、バンドで示される実験結果は捏造できそうです。しかし、もう少し念入りに捏造する気があれば、例えば傷を隠すようにするとかの工夫をすれば、今回委員会がとった検証方法のみでは、データが捏造であるとは簡単に断定しにくいようにすることもできるのではないかとも思いました。原データを示すことしか、捏造の疑いを決定的に晴らすことができないのだろうと思います。

ところで、個人的な関心は、なぜ定年直前の大学教授で、ある程度の実績を上げた人間が捏造をしたのか、ということです。私は専門外で存じ上げなかったのですが、実績のある方とのことです。

報告書の14ページに載っている教授からのメールでは、あるプレッシャーがあったためデータを改ざんしたまま投稿したということが書かれています。教授としては、多分29ページにある、ある方のフェローシップの申請締め切りとの関係があるということなのかもしれませんが、委員会の判断では捏造はそのときに改訂する前から行われているということで、フェローシップの申請締め切りが間近であることが捏造の理由とは委員会は考えてはいないようです。

定年後は海外で研究職に就くつもりであったとの報道もありますが、そのための更なる実績作りなのでしょうか?たった2編の論文で?

今までの実績が捏造で無いとしての話ですが、研究に対する意欲から定年後も海外で働きたかったのか、そこまでして働かないといけない経済的な理由があったのか、ということぐらいしか、捏造の動機を想像できません。前者であれば、かなり皮肉な考えですが、科学者が自分の知的好奇心を満足させ続けるために一時的に道を外れたということなのでしょう。すごい皮肉ですが。

捏造した動機を詳しく知りたいのですが、報告書もその点は解明できてはいないと思いました。このような事件の再発防止のためには、罰を厳しくするだけではなく、捏造しようという気を起こさせないことも大切だと思います。そのためには、一つ一つの捏造事件での動機というものを知る必要があるのではないかと思います。その解明まで、捜査機関でも人を裁く立場でもない研究公正委員会に求めるのは酷かもしれないのですが。

罰を厳しくするしかないなら、採用時の契約で、捏造した場合は解雇と違約金・損害賠償の支払いなどをさせるようにすることが必要なのかなと思います。ただ解雇するだけなら、こんなに簡単かつ(工夫すれば)巧妙に捏造できる時代には、捏造を抑止することは難しいのではないかという気がします。

税金を使った研究なので(ここに書いてあります)、税金の不正使用ということで刑事か民事かわかりませんが裁判をおこせるのかもしれませんが、その辺は明るくないので、どうなんだろうという疑問のままで。

信頼が前提の世界で、その信頼を裏切る行為は嫌なものです。

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さらに2論文に捏造の疑いが出た
先のエントリーで、捏造したのは今回問題になった2編のみの前提で捏造の動機を想像して書きましたが、毎日新聞によると他にも捏造の疑いがあるようです。 ...続きを見る
三余亭
2006/09/29 10:38

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