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zoom RSS アメリカ移植学会で万波医師の症例発表不採用に

<<   作成日時 : 2007/03/25 11:34   >>

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万波医師の学会発表が中止となったようです。
産経新聞
では、
米移植学会、万波医師の論文発表中止 日本学会の再考要請受け

 病腎移植問題で、日本移植学会(田中紘一理事長)が米国移植学会に対し、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠・泌尿器科部長(66)らが5月に米学会で行う予定だった論文発表について再考を求める内容の書簡を送っていたことが分かった。これを受けて米移植学会は論文発表を見送ることを決め、関係者に通知した。

 日本の学会が出した書簡は、「万波医師の論文発表についての要請」の表題で、一連の病腎移植が倫理審査を経ずに行われるなど問題点が多く、現在日本で調査が進められている経緯などを説明した内容。「論文は米移植学会にふさわしくないと考えている」と結んでいる。田中理事長名で13日付で送付された。

 これを受けて、米学会側から万波医師の関係者に23日深夜(日本時間)、「時期尚早と判断した」などと論文採用の取り消しが伝えられた。
(以下略)(2007/03/25 02:56)


それに引き続き、興味深い事情が書かれておりました。
病腎問題 結論急ぎ…揺らぐ学会

 病腎移植の有効性に関する論文発表をめぐり、日本移植学会が米国移植学会に「待った」をかけた背景には、3月末に関係学会と合同で病腎移植「原則禁止」の統一見解を出す方針を固めた日本側の学会の立場がうかがえる。関係学会や移植患者団体の内部では、病腎移植の「全否定」に反発する動きも出ており、結論を急ぐ動きの足下で揺らぎも見えている。

 ■言い分

 要請書を出したことについて日本移植学会関係者は「インフォームド・コンセント(患者に対する説明と同意)文書なしの臨床論文は認められないのが常識だから」と説明し、強硬な姿勢だ。

 一連の移植が倫理上の手続きを無視した行為だったことを米側が知らないまま、実績だけが脚光を浴びる事態を憂慮したとみられる。

 これに対し、「万波論文」の発表申請を取り次いだ米国在住の藤田士朗・フロリダ大助教授は「多くの患者のために病腎移植の可能性を論じる場が奪われたのは残念だ。日本の学会は万波医師らが病腎移植を公表しなかったと批判してきたが、発表の機会を取り上げるのは矛盾している」と批判した。

 徳洲会側は、倫理面に重大な手落ちがあったことには「批判を甘んじて受ける」としているが、論文発表にまで“横やり”が入ったことには驚きを隠さない。

 ■紛糾した学会

 学会内部のおひざ元では、現場の臨床医などから「病腎全否定」に異論も出ている。

 2月28日に石川県のホテルで開かれた日本臨床腎移植学会。病腎移植について調査した臼木豊・駒沢大学法学部教授が講演の中で、「患者が病腎移植を自発的に望む場合は否定できない」との見解を述べた後、質疑応答は紛糾。会場から「オープンにやれば認めていいのでは」などの意見が出され、論争になった。

 この学会には、米移植学会の前会長が米国の移植事情についての講演を申し入れていた。講演はいったん受け入れられたが、後日取り消された。米側に伝えられた説明は「学会が近く病腎移植について結論を出すため時期が悪い」だった。米国ではドナー(臓器提供者)を拡大する動きが進み、がんの病腎移植も報告されていることが背景にあるとみられる。

 学会の関係者は「統一見解を出す前に異論を封じようとする雰囲気を強く感じる」と語る。

 宇和島徳洲会病院の調査委員会では、各学会から派遣された専門委員のうち、日本病理学会の委員が会議の場で、「10年、20年先の医療のために、病腎移植の芽を摘むべきでない」と力説していた。だが、専門委員の最終報告書にこの意見は一行も盛り込まれていない。関係した医師の間では「初めから結論ありきの論議だった」などと批判するメールが飛び交っている。

(2007/03/25 02:57)


移植医ではないのですが、私としては前にも書いたことのまとめになりますが、藤田保健衛生大学病院でのように腎血管性高血圧でも再発するのがいやだと腎臓戻すことが拒否されたなら、腎臓を摘出しても良いと思います。その患者さんの気持ちの問題であって、受け入れられないということであるなら、仕方の無いことだと思います。(数%でも再発の危険があるなら腎細胞癌の腎臓は戻さないでとってくれという患者さんの気持ちはよくわかります。)
その場合、藤田保健衛生大学病院のように公的ネットワークを利用し、倫理委員会で了承されていれば、その腎臓を移植に用いることは問題の無いことだと思います。そして、臨床試験をきちんと行った上での話ですが、自然経過でもある程度は腎細胞癌となるわけですから、癌の腎臓を移植しても、自然経過とあまり変わらない発生率なら医療として受け入れられるとするのも、一つの考え方だと思います。

そのような考え方からすると、現在のところ、一般医療としては疾患腎移植は認めるわけには行きませんが、臨床試験としてならやっても良いと思います。

臨床試験としての可能性まで摘み取ろうというのが日本の学会の意図ならば、それには反対です。しかし、動物実験も倫理的に行ったものでなければ発表できない現在では、倫理・手続き上に問題のあった疾患腎移植の学術発表ができないとの判断には従わなくてはいけない気もします。

しかし、疾患腎移植が有効な可能性もあるわけで、誰かが臨床試験を始めるのだろうと思います。万波医師の行った疾患腎移植が発表されたとしても、おそらく適格基準やらなにやらが滅茶苦茶でしょうから、学会発表されたからといって方針が決まるわけではなかったでしょう。どのみちプロトコールを作って臨床試験が必要となると思います。

その結果が出てから、医療としてありかどうか、考えることになると思います。

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