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zoom RSS 【やさしい統計入門 視聴率調査から多変量解析まで 田栗正章・藤越康祝・柳井晴夫・C.R.ラオ著 】

<<   作成日時 : 2007/07/02 13:28   >>

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ブルーバックスから出版された、日本統計学会75周年記念推薦図書。帯には画期的にわかりやすい!と書かれています。まぁ、”画期的”ってほどではないわけで。

対象としている読者は、「統計となんらかの関わりのある人や統計業務に携わっている人はもちろんのこと、学生やこれまで統計に関心をもっていなかった人にも使えるよう配慮している。(p6)」とのことですから、わかりやすくないと困るわけです。でも、113ページには連続型確率変数の平均値の計算で積分が出てきますし、他のページでもポアソン分布の式や最尤法の解説、区間推定などで数式が出てきますから、数学アレルギーだと読むのは厳しいと言わざるをえないと思います。

扱う範囲は記述統計から推定・検定、多変量解析と幅広くなっています。第1話から第29話まで、10ページ前後(最大13ページ)でひとつの話題が扱われています。索引も含めてのページ数が286ページ。前書き(はじめに)で「本書では、20世紀に開発された主な統計的手法の考え方や原理を、日常生活で出会う問題に適用し、その解決の方法を例示しながら解決することを目的としている。(p5-6)」と書かれています。その通りで、触れられる話題は、偏差値や癌検診で要精密検査と判断されたときに癌である確率、新薬の有効性、共通1次試験の分析や、DNAの系統樹の作成まで、と多岐に渡ります。扱う統計手法も平均値の検定、最尤法、回帰分析、重回帰分析、主成分分析、クラスター分析とやや高度なものまで触れられています。

一つの話題が10ページ前後ですから、それぞれの手法の解説はあっさり目の印象。”入門”と銘打っていますが、この本だけを読んで何かできるようになることを目標としてはいない、と思います。記述がわかりにくいわけではありません。しかし、手法を使えるようになる、というのは難しいのではないかと。その手法を使えなくても、「名前を聞いたことがあって、数式を使わずにその手法の特徴を説明できる」ことでよしとするなら、まぁ、「わかりやすい」という宣伝に文句は言いませんが。

広く、現在の統計学が扱っている領域を紹介しているのだ、と割り切れば楽しく読めます。しかし、統計を使わなければいけないがまったく知らない人が、これを読んで少し使えるようになるとは思えず、それなりの本を別に読まなくてはならないと思います。今はマンガで良いのがあるらしいですね。

別の入門書を読んで、さらにその副読本として読む、という感じでしょうか。”画期的”ってほどではないですけどね。

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