三余亭

アクセスカウンタ

zoom RSS 救急医学会が治療中止の指針を決めたそうで

<<   作成日時 : 2007/10/21 07:52   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

救急医学会が治療中止の指針を決めたそうです。今までいろいろ触れてきたので、今回も。
朝日新聞です。
救急延命、中止に指針 本人意思不明なら医療チーム判断
2007年10月16日

 日本救急医学会は15日、救急医療の現場で延命治療を中止する手順を示した初のガイドライン(指針)を決めた。治療しても数日以内に死亡が予測される時、本人の意思が明らかでなく、家族が判断できない場合、主治医を含む「医療チーム」で延命治療を中止できるとしている。終末期医療をめぐるあり方には、日本医師会が「尊厳死」を容認する報告をしているほか、今春、厚生労働省の検討会が指針をまとめた。しかし、終末期の定義や人工呼吸器を外す手続きを具体的に定めた指針は学会レベルとして初めてとなる。
(中略)
 学会の指針では、終末期を「突然発症した重篤な疾病や不慮の事故などに対して適切な医療の継続にもかかわらず死が間近に迫っている状態」とし、具体的には、脳死と診断されたり、人工呼吸器などに生命の維持を依存し、移植などの代替手段がなかったりするなど四つの状態を挙げた。

 一方、末期がんなど慢性疾患で入院している患者は対象に含まない。
(中略)
指針作成にあたり、刑法学者らからも意見を聞いた。学会特別委員会委員長の有賀徹・昭和大教授は「延命治療を中止した際、司法の介入を招く事態も起きている。だが、ガイドラインに沿って判断すれば、法的にとがめられるはずがないと考えている」と話した。


2月に了承を先送りされていたガイドラインですね。刑法学者の意見も反映されており、刑事罰を受けないためのガイドラインとして有効なのでしょう。

癌の終末期と救急の終末期とは分けて考える必要があると思いますので、今回の指針が癌患者を対象としないことには賛成。長い闘病生活を送られた方と、数分前まで元気だったのに突然発症した方では同じ終末期でも周りの人々の受け止め方は違うだろうと思います。救急医療の終末期の場合、急な発症、突然治らないと言われる、など、本人・家族としても受け入れにくい状況のもとでは、治療中止の指針は必要なのかもしれません。

癌の場合、指針があっても役に立つかどうか、わかりません。癌の治療では患者さんと医療者のつきあいも長くなります。救急とは違って時間がありますので、その患者さんの状況を考えた対応が可能になります。前に書きましたが、”患者一人一人の状況を考える必要のある現場では指針も法も役に立つ可能性は低いと考えています。患者一人一人の死生観や家族状況が違うからこそ、患者に向き合って考える必要があるのに、法律や指針に頼るのは医師のみならず看護師も含めた医療チームの能力不足のように思える”のです。

実際、「尊厳死」に尊厳はあるか、のあとがきにあるように
現在では延命措置の不開始、差し控えは、全国的に医療現場にかなり定着してきており、さらに一度は救命のために呼吸器を装着した場合でも、生きられる可能性がなくなったときには、延命治療のための薬剤の差し控えなども含め、真の尊厳死といえるものは、医療の質の高い現場では、静かに実現されているという感触を抱いています。(p192)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして、ひまわり村の救急隊です。
終末期医療は大変むずかしいですね。
とりあえず、指針がでたことは良いことです。

「最後は自宅で」と希望して帰宅した患者を、病院に連れて行ったことがあります。

救急要請した方は、いつも患者の面倒をみていない親類のかたでした。

その方に家族も押し切られる形で、最後は病院への搬送を希望し、病院へ

本人の希望で自宅へ戻ったのですが・・・

救急搬送にもこのような指針が出ないですかね?
事前に本人および医師の了承がえられていれば搬送しなくてもよいなど
ひまわり村の救急隊
2007/10/21 18:17
コメントありがとうございます。

癌の在宅医療でも、いよいよの時に家族が動転して救急車を呼んでしまい、結局蘇生処置をされて静かな最期をむかえられなかった、という方を知っています。

こういう場合は心筋梗塞や脳出血といった本来の救急医療の対象とは異なりますね。

本当に救急搬送が必要な場合以外での救急車の利用が問題になっていますが、癌の在宅医療の場合はおっしゃるように事前に本人および医師の了承がとれていれば搬送は不要な場合が大部分でしょう。
三余亭
2007/10/22 23:05

コメントする help

ニックネーム
本 文
救急医学会が治療中止の指針を決めたそうで 三余亭/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる