三余亭

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zoom RSS 臓器移植法改正に思う

<<   作成日時 : 2009/05/16 18:26   >>

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臓器移植法の改正が議論されています。日本では小児の臓器提供がないため、小児で臓器移植を必要とされる方は海外に行かれていましたが、WHOが臓器移植のための渡航に反対する方針のようで(来年議決だというニュースが出ていますが)、ならば法律を変えないといけない、ということで議論が盛んになったとのことです。

WHOは5月18-22日にかけてWorld Health Assemblyを開くそうです。
http://www.who.int/mediacentre/events/2009/wha62/en/index.html

議題の予定はPDFで公開されていました。この予定の通りに開催されないようですが。
http://apps.who.int/gb/ebwha/pdf_files/A62/A62_1-en.pdf
3ページ目12.10のところにHuman organ and tissue transplantation(人間の臓器・組織移植)ってありますね。

移植に関しては以下のPDFのように提案されるはずだったようです。
http://www.who.int/transplantation/B124_R13-en.pdf
思いっきり
Committed to the principles of human dignity and solidarity which condemn the buying of human body parts for transplantation and the exploitation of the poorest and most vulnerable populations and the human trafficking that result from such practices;

Determined to prevent harm caused by the seeking of financial gain or comparable advantage in transactions involving human body parts, including organ trafficking and transplant tourism;(太字は筆者)
って書かれてますなぁ。

日本の海外渡航がWHOのいうtransplant tourismになるのかどうか微妙ですが(seeking of financial gainってのは日本からの海外渡航には無いだろうと思いますが)、議決されると海外の医療機関は渡航して移植を受けに来る患者を断るのでしょう。

さて、日本国内でも臓器提供を増やさないと臓器移植を受ける機会が無くなるわけで、当然のことながら臓器移植を受ける患者さんの団体は臓器移植を増やすような法案を支持するわけです。いわゆるA案とされる、家族の同意があれば臓器提供することができる、という法案を支持しています。
http://www.isyoku.net/katudo/2009/memo0903_24.html
でも交通事故遺族の会は反対意見を表明しています。
http://www.kik-izoku.com/news-pixs/zouki-isyoku05.pdf

A案でも臓器提供が劇的に増えるとは限らないと思うのですが。

3歳の子供がいる立場として考えると、子供が臓器移植が必要な病気になったら臓器移植を受けさせたいだろうし、交通事故で脳死になったら心臓が止まるまでがんばって欲しいだろうし、と臓器移植に賛成する立場も反対する立場もよくわかるので、どちらの意見に賛成とはなかなか言えません。

心情的にはそうなのですが、理屈で考えると少しでも助かる命が多い方がいいわけで、なら臓器移植に賛成するほかないわけです。というわけで、個人的に理屈で考えてA案に賛成。

さらにA案が通ることによってメリットがあって、これは不愉快に思われたら本当に申し訳ないのだけれども、A案が通った後は臓器提供を必要としていた小児が脳死になったら、医学的に提供できる臓器は提供可能となります。(A案を支持する患者団体は、こういうことができないとB案やC案を支持する人を説得できないと思っています。)病人は病人同士で助け合えばそれでよい、と言っている訳じゃないのですが、こういう話をするとそういう風に受け取る人が多いかなぁ。そういうこともできる、と言いたいだけなのです。

さて、臓器移植に関してはいろいろな議論があって、極端なものはサバイバル・ロッタリー(Wikipediaの臓器くじ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%93%E5%99%A8%E3%81%8F%E3%81%98)。これに比べれば、上の提案は不快度が低いと思うのだけれど。

参考
前に書いた文章です。腎臓移植待ちの患者を減らせるか?【生命倫理学と功利主義 伊勢田哲治・樫則章編 ナカニシヤ出版】

追記
生命倫理会議の声明です。
http://seimeirinrikaigi.blogspot.com/2009/05/blog-post.html
倫理学会ではない、というところに注意。

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臓器移植法改正に思う2
時機を逸した感が強いのですが。 臓器移植法改正案のいわゆるA案が衆議院で可決されました。 ...続きを見る
三余亭
2009/06/24 01:21

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