三余亭

アクセスカウンタ

zoom RSS 厚生労働省の検討会が延命治療中止の指針をまとめたようですが

<<   作成日時 : 2007/04/14 00:39   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

もうだいぶたったのですが、国が(というか厚生労働省の検討会が)延命治療中止についての指針をひとまずまとめたようです。朝日新聞からです。
延命中止、チームで判断 国が初指針

2007年04月10日00時56分

 終末期医療に関するガイドラインづくりを進めてきた厚生労働省の検討会(座長=樋口範雄・東大大学院教授)は9日、延命治療の開始や中止は患者本人の意思を基本とし、主治医の独断ではなく医師らのチームで判断することを柱とする指針をまとめた。国が終末期医療の指針をつくったのは初めて。ただ、「終末期」の定義や、延命治療の中止が容認されうる要件などについては「価値観が多様で難しい」として先送りされた。

 終末期医療をめぐり厚労省は87年から4回の検討会で議論を重ねてきたが、指針策定には至らなかった。今回は昨年3月に発覚した富山県射水市民病院での延命治療中止が社会問題化したことから、治療方針を決める手続きの整備を急いだ。同省は今後、国民の意識調査を行うほか、秋以降に新たな検討会を立ち上げ、終末期の定義や、人工呼吸器など生命維持装置を外しても刑事責任を問われないケースなどについて議論を始める。

 指針は、延命治療の開始や変更・中止などは「患者本人による決定を基本とすることが最も重要な原則」で、医療従事者と患者が話し合って合意した内容を文書に残すと定めた。治療中止などは、担当医のほか看護師やソーシャルワーカーなど「多専門職種」からなる医療チームが慎重に判断するとした。

 患者の意思が確認できない場合は、家族と医療チームが患者にとって最善な方法を話し合うと規定。患者と家族、医療チームが合意できない場合は、複数の専門職で組織された院内の委員会が助言し、合意形成に努めるよう求めた。

 樋口座長は指針を「終末期医療を議論していく最初の一歩」とし、「何をすれば刑事責任を問われないのかなど、医師の法的責任のあり方などはあえて論じなかった」と話した。
(以下略)


私は前に書いたように
患者一人一人の状況を考える必要のある現場では指針も法も役に立つ可能性は低いと考えています。患者一人一人の死生観や家族状況が違うからこそ、患者に向き合って考える必要があるのに、法律や指針に頼るのは医師のみならず看護師も含めた医療チームの能力不足のように思えるのです。(中略)

一律な判断や指針は、「患者中心の医療」「インフォームド・コンセント」の精神に反する気がするのです。そちらの方が倫理的に問題ではありませんか?
と、今でも考えています。

しかし、指針が必要であるという意見もわからないでもありません。というのも、患者との間で合意していても刑事責任に問われてしまっては安心して仕事が出来ない、というのももっともだと思うからです。

ところが、今回の話し合いでは「何をすれば刑事責任を問われないのかなど、医師の法的責任のあり方などはあえて論じなかった」とのことです。指針が必要だと考える人たちにとっては、おそらくその点こそが問題なのであって、その解決ができない今回の指針はあまり意味がないのではないでしょうか。刑事責任について、厚生労働省が決められないなら、延命治療中止の指針は法務省にやってもらうべき仕事なのではないでしょうか。

そうは言っても、法務省がなにか指針を決めたからといって、アメリカのadvance directiveで起きた問題は日本でも起きるでしょうから、うまくいくとは限らないと思います。

無駄な検討会に税金を使うのはやめて、下に示す治療行為中止の要件を満たしていれば、延命治療の中止は罪に問わないことにするのが妥当なのだと思います。
富山・射水市民病院で外科医が末期患者の呼吸器を外した件は安楽死ではなく治療行為の中止
より東海大安楽死事件の判決 要旨から。

1.患者が治癒不可能な病気に冒され、回復の見込みもなく死が避けられない末期状態にあること
2.治療行為の中止を求める患者の意思表示が存在し、治療中止を行う時点で存在すること
3.治療行為の中止の対象となる措置は、薬物投与、化学療法、人工透析、人工呼吸器、輸血、栄養・水分補給など、疾病を治療するための治療措置及び対症療法である治療措置、さらには生命維持のための治療措置などすべてが対象となる。どのような措置をいつ中止するかは、死期の切迫の程度、当該措置の中止による死期への影響の程度等を考慮して決定される。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
厚生労働省の検討会が延命治療中止の指針をまとめたようですが 三余亭/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる