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zoom RSS 【デタラメにひそむ確率法則 地震発生確率87%の意味するもの 小林道正著 岩波科学ライブラリー】

<<   作成日時 : 2012/08/17 01:12   >>

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去年「今後30年で87%の確率で地震が起きる」ことの理解は大変難しいことがよく分かった。」を書きました。地震発生確率というものがよく分からないままでしたが、そんなモヤモヤを解決してくれそうな副題を持った本が出たではないですか。早速購入しました。

本日買ったばかりでまだ全部読んではいないのですが、地震の発生確率に関するところだけ先に読んじゃいました。

そもそも確率の計算に使われたBPT分布というものが分からなかったのです。解説がありました。
BPTとは、Brownian Passage Timeのことで、時間の経過に比例して進む量と、前後にランダムに変化するブラウン運動の輪で定まる値が、ある一定の値に到達する時間の分布として定められる。「逆ガウス分布」あるいは「ワルド分布」とも呼ばれるが、地震との関係ではBPT分布と呼ぶことが多い。(p93)

この定義をかみしめながら本書で出ているグラフを見ると何となくイメージがつかめてきます。右肩上がりのがたがたのグラフです。このグラフがある一定値になったところで地震が発生すると考えるようです。

使われたデータは1854年(安政東海地震)、1707年(宝永地震)、1605年(慶長地震)、1498年(明応東海地震)の4つ。間隔のデータが必要なので、実際には3つのデータのみが使用されたとのことです。そこから導き出されたBPT分布のグラフがP98に図5.17として載っており、ここまではそんなに難しくなく理解可能。

それで今後30年で87%の確率で地震が発生する、という意味ですが、これは条件付確率で、2011年から以後に地震の起こる確率0.00662582に対して2011年から以後の30年間に起こる確率0.0057998の割合を考えて87%(=0.0057998/0.00662582)。

以上の計算については著者の批判が書かれておりますが、以下の引用部分が一番強烈だと思いました。
そもそも「多数回の試行」という確率の原点に立ち返れば、確率はある程度のデータがなければ何とも言えない。3つだけのデータで地震がどの程度の頻度で起こるかは判断できないというのが本当のところである。(p100)


しかし、地震の可能性について著者はこうまとめています。
東海地震は最近は、102年、107年、147年、という間隔で起こっていたが、前回の地震から現在まですでに160年近くがけいかしている。このことを考えれば、東海地震はいつ起こってもおかしくない状態である、という判断はしてよいだろう。そして根拠の薄い確率ではなく、このような客観的な事実だけを広報すべきであった。


数字で出されるともっともらしいですが、いろいろと仮定が入り込むことも多いのでその解釈には注意が必要だということを改めて確認いたしました。

まだ一部しか読んでませんが、時間を見つけて読んでいきたいと思います。

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